男子大学生の日常

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映画レビュー:『Fukushima 50』(2020)

〇感想 4点/5

ドラマ『チェルノブイリ』を見て大変面白かったが、本作も良い映画だと思った。

現場の緊張感や原発内部の状況の再現、感動的なストーリーは良かった。

 

ただし、3点気になることがあった。3つとも、実際の事実をどれほど正確に反映しているかに関わるもので、実際がどうだったかちゃんと勉強してないが、「本当にそうだったの?」と疑問に思うことである。

 

1点目は、統制が取れていないシーンだ。本店⇔本部長⇔現場の間の連携が取れていないシーンが多々出てくる。確かに、上の命令が不適切な場合があるのだろうが、その場合もきちんと議論をして合意を取ってから進めるべきだと思う。もしあのような形で、勝手に上に逆らって進めているのだとしたら、少し怖いと感じた。また、退避するように命令があった時に、「残らせてください」と毎回毎回主張してくる部下が出てくるが、あれも円滑な対応を妨げるもので、あまり理解できない。

 

2点目は、本部長がめちゃめちゃキレていることだ。実際を知らないので正確なことは分からないが、前にドキュメンタリーを見た時には、吉田所長はそんなにきれてなかった気がする。

 

3点目は、2点目と関わるが、キレる本部長vs無能な本店・菅総理という構図が強すぎることだ。確かに、福島原発事故の対応の中での本店・菅総理の無能さはよく引き合いにされるが、この映画ではそれがあまりにも露骨に表現されるので、少し疑問に思ってしまった。

 

また、もう少し詳細に事故一つ一つを追ってほしかった気もする。

あと、途中で海外のニュース番組の映像が流れるのだが、手作り感がすごい。また、大使館や米軍などの外国人のシーンは、なぜか安っぽい演出になっているのも残念だった。

 

この映画を見て得た知識は、「ベント」である。