政党選びが難しい件について
衆議院選挙がもうすぐということで、自分も政党選びをしなければいけないのだが、正直に言って難しい。
これは自分が不勉強なことが大いにあることを前提に、言い訳を書きたい。
私が政党を選択する時は、マニフェストと政権運営能力から判断している。
前者は、「何をしたいか」(希望)であり、後者は「それが達成できるか」(能力)である。
まずここで第一の困難だが、各党の政権運営能力を評価することはかなり困難である。なぜなら、ほとんどの野党は実績が無いからである。現在の立憲民主党は10年前に経験しているが、その時の国民の失望が政権を取れない原因になっているのは確かだ。
一方で、自民党・公明党はずっと運営してきているので、当然安定している。
ということで、野党については、政権運営能力の点で与党よりも勝るはずがない。
政権運営能力は実際に運営しないと高まらないので、これで与党に点数を与え続けるのは明らかに不公平である。野党がもし政権を取った時は、ある程度の期間のミスには目をつむるべきだと思う。
よって、基本的にはマニフェストで評価する。
マニフェストは、①各政党に共通する政策、②各政党で対立している政策、③各政党のオリジナルの政策の3つに大別できるが、①は当然判断材料にならないし、②は判断材料にすべきだ。
ここで第二の困難だが、③をどう扱うかという問題である。というのも、「表立って発信していないが、やるつもりがある」場合があるからだ。政策XをA党は主張しているが、B党は主張していない場合に、「B党はXに反対している」のか「B党はXに賛成だが言及していない」のかが問題である。
なぜこんなことを言っているかというと、TVや新聞に出てくる各政党の主張のまとめを見てみると、A党が政策Xを主張、B党が政策Yを主張、C党が政策Zを主張という構図になっていることが多い。しかも、どれも私の目からは「やるべきだ」と思う政策の場合が多いのである。つまり、「どれかを選ばせるのでなく、全部やってください」と言いたい。
もちろん、選択的夫婦別姓やLGBTQ、安全保障政策などの政策は、②のことが多く、分かりやすい。しかし、経済政策や財政・社会保障政策は③のことが多い。例えば、立憲民主党は金融所得課税などによる再分配、国民民主党は環境・IT分野への公共投資拡大による需要創出、日本維新の会は規制緩和による産業創出を主張しているようだが、はっきり言って全部やってほしい。
まあ②がいわゆる「争点」と言われるようなものだと思うので、それを主軸に置けばよいと思うし、③でも明らかに「反対だから掲げていないのだろう」と推測することはできる(他の政策との両立可能性や政党の大きな方針の観点から)。
だが、こんなに大変なら、政治に関心をあまり持っていない人にとっては、投票のコストが高すぎる(しかも結果的に一票だけでは結果は変わらないので、リターンはほぼ皆無である)。
②と③をうまく分けて整理してくれるようなサイトがあればとっても楽だし、各政党の候補者がメディアで発信する時は、他の全政党との相違点を全て並べてほしい。