男子大学生の日常

男子大学生の雑記ブログです

近況報告0817:長期的な研究テーマの大胆な変更を決意

これから修士や博士で研究したいテーマの方向性を何となく決めた。

これまでは、福祉、労働、教育らへんの生活保障に関わるテーマに関心があったが、かなり大幅な変更になる(卒論はリカレント教育とキャリアについてだが、これは変更しない)。

これまで私の関心は、

①社会的土台:福祉、労働、教育

②環境的上限:環境

③意味充実:文化、宗教、社会意識

で、上の単語の後に社会学と経済学をつければそれで学問分野になる(ex. 福祉社会学労働経済学)。方法論としては、数理・統計的アプローチが好きだ。ちなみに、①と②の枠組みは『ドーナツ経済』に大きな影響を受けている。

このようにかなり関心が広いので、私は修士への進学をあきらめ、民間就職してから、社会人修士・博士を考えていた。

 

そして、今日、修士で取り組みたいと思う研究の方向性を決意した。

それは、数理・計量・シミュレーション・遺伝学などのアプローチからの宗教(社会学)研究である。

これでは全然定まっていないが、大体の方向性は上記のようである。

 

理由を簡単に説明すると、

・①社会的土台と②環境的上限は、社会の改善というかなり実践的な関心で、シンクタンクで取り組むべき研究だと感じた。私は社会政策部に所属するので①はカバーできるし、社内には環境政策部もあるので②にも対応できる。また、実際に社会への介入に繋がらなければ意味がないので、官公庁とのつながりのあるシンクタンクの方が、アカデミアよりも良いと思う。「いや、1つのテーマをどっちでもやれよ」と思われるかもしれないが、私は関心のある全てのことを極めたい欲張り星人であり、また仕事と学術研究で違うことをやっている方が、両者のモチベが保てる気がする。また、③は社会学がメインの分野で、経済学より社会学をメインに勉強してきた自分からすれば強みを活かせる。

・私はクリスチャンで宗教にそもそも関心が高い。どうすれば信仰者が増えるのかという実践的な問いもあるが、定常型社会になるにつれて宗教意識はどのように変化するか、移民の受け入れ拡大は日本の宗教活動をどのように変化させるか、信者に社会属性的偏りは存在するのか等にも関心がある。

・数理、計量、シミュレーションなどの数理的手法による宗教研究は少ないので、新規性がある。欧米でも、2010年代から盛り上がってきているレベルだ。新しい分野を開拓するワクワク感はたまらないだろう。また、社会ゲノミクスも比較的新しい分野で、宗教心を対象とした研究は無いと思う。

 

よって、とりあえず、宗教社会学の研究動向を確認するところから始める。

研究は、国内の主要な社会学ジャーナルと『宗教と社会』を読み、国外の主要な社会学ジャーナルと『Sociology of Religion』を読む。

寺沢重法のブログで、アメリカの大学院のシラバスが載っているサイトが紹介されており、くそ役に立った。

研究者は、川端亮・寺沢重法・清水香基・横井桃子・真鍋一史…この辺を中心に見ていく。

あと、『宗教の経済学』という本を発見した。書評だけでもすでに参考になったが、興味ある章だけ読んでみよう。Rodney Starkという社会学者に興味持ったが、87歳らしく、この人の研究の延長線上にいる研究者を知りたい。あと、Gary Beckerって社会科学にもの凄い大きな影響を与えた人だと改めて再確認した。

 

私は高校生の時に、社会と数学が好きで、大学では数理・計量の社会学・経済学を勉強するに至った。そして、研究対象は自分の最も他者と異なる特性である(自分のアイデンティティになっている)「宗教」にしようと思い至った。

福祉や労働に関心を持っていた時、やはりジェンダーや差別などは、当事者でなければ研究できないと感じた。自分がスタンダードに育ってきたので、原体験から来る問題意識はない。結局、宗教(キリスト教)が自分にとって最大の当事者性を供給していると今実感している。

また、これは賜物を活かして神様の栄光をあらわすことに(より直接的に)繋がるかもしれない。

 

もちろん、今後異なる問題関心に置き換わる可能性もあるが、今回の決断は、自分の中でかなり固い手ごたえを感じている。

これを聖霊の導きだと信じ、少しの時間突き進んでみようと思う。