男子大学生の日常

男子大学生の雑記ブログです

映画レビュー:『アス』(2019)

ジョーダン・ピール×ブラムハウスの良作。

Rotten Tomatoesでも93%という高評価を得ている。

が、AUDIENCE SCOREは59%と高くなく、なんとなくそれも分かる作品だった。

多くの考察サイトで重要なポイントはまとめられているので、あまり触れられていない疑問点や私の考えを述べる。

その後に、感想を短く述べる。

 

〇考察

・ビーチの大男は何者か?

ジェイソンしか正体を見ていないので分からない(絵からも判断不可)。

死んでいたのかもよく分からない(立ったまま固まること等あるのだろうか)。

エレミヤ書11:11の看板を持った、救急車に入っていく男くらいしか出てこないが、繋がりは定かではない。

→結論:不明

 

アデレード(テザード)はどのように人格形成したのか?

入れ替わり後しばらくの間は失語症で、その後回復した(というか言語や感情を身につけた)ようだが、「体は2つだが、魂は1つ」という設定と矛盾する気がする。他のテザードは喋れないので、アデレードだけ特別といえばそれまでだが、細かいところまで気になってしまった。

→結論:不明

 

アデレード(テザード)の記憶は残っていないのか?

最後の回想シーンがアデレードの記憶の再生なのか、観衆に真実を見せる演出なのか分からないが、あれほどの印象的な出来事について、アデレードが記憶していないのがおかしい。それとも、地上にあがってきたテザード達に初めて会った時に、「目的はなんだ」と尋ねるが、実はアデレード本人はテザードだと気づいていたのだろうか。

→結論:実はアデレード本人には記憶があって観衆には分からないようになっている or

何らかの理由で記憶が消えた

 

・テザードが作られたのはいつ?

レッド(オリジナル)が子どもの時にアデレード(テザード)が存在しているので、複製されたのがそれより前であることは分かる。であれば、ゾーラとジェイソンのテザードもいるのはなぜか?複数回複製されているのか、出産もシンクロしているのか。「テザード計画は失敗して放棄された」というのがいつなのかによるが、私は後者の方を信じている。

→結論:ゾーラ・ジェイソン誕生後にも複製された(複数回テザード開発してる) or 出産も地上と地下でシンクロしている。

 

・ジェイソンはテザードなのか?

上の問いで、すでにテザードが存在していること自体が疑問なのだが、その後入れ替わった説があがっている。アデレードは遊園地に行っていないと思われるので、入れ替わるチャンスはない。そもそも、入れ替える動機がアデレードには見当たらない。

→結論:ジェイソンはオリジナルで入れ替わっていない

 

・主人公の家のテザードはなぜあんなに弱かったのか?

レッドが、「何年も計画を練って反旗を翻した」と言っていた割に全然殺さないし、単純に弱い(ゲイブがピストルと間違えた船のシーンとか絶対やれたでしょ)。他の家は瞬殺されていたようなので、あの家族特有なのかもしれないが、突っ込んでしまった。

 

〇感想  3点/5

ホラーは個人的に嫌いなので、それで評価が下がってしまった。

監督が伝えたいメッセージ(アメリカにおける格差や貧困、黒人差別)は分かるのだが、迂遠すぎて、強いメッセージ性を感じ取れなかった(頑張って解釈してなんとなく分かると言う感じ)。

メッセージも新奇性のあるものではない(それをいったら『パラサイト』もだが、あちらは格差×環境問題→リスクの不均等な分配をうまく表現していた)。

緊張感はずっとあったので、ホラーとしては素晴らしい。

平均レベルの良作ということで3点。